近況および今後の方針についてご報告です。
今年に入り、おかげさまで以前にも増してご注文を頂けるようになって参りました。
皆様には本当に感謝しております。
このような状況になっていくつかの問題点も見えてきました。以下に挙げてみます。
・納期が長くなってしまった。
・告知、宣伝の時間が十分に取れなくなってしまった。
・開発の時間が取れなくなってしまった。
特に納期に関しては半年となってしまい、お待たせし過ぎるのは心苦しく、
また、告知宣伝活動の停滞はユーザーミュージシャンの方々をフィーチャーしていきたいという
初期のメーカーとしての希望から外れていくもので、
開発に関してもお客様、ユーザーの皆様に役立つものを提供したいという初期の志から
外れて行ってしまっている現状です。
現状ではほぼ製造工場としての役割を果たすのみとなってしまいました。
それから、これは問題点というかありがたいことなのですが、お取り扱い頂く楽器店様が増えてきている
ということです。ホームページ直販をメインとしてやって参りましたが、流れの中でこちらの問題にも
対処していかなくてはならないと思いました。
色々な問題を解消するためには製作のスピードアップが不可欠で、ただスピードアップが原因で
グレードダウンとならないようここ数ヶ月いろいろ考えて参りました。
まず、塗装を外注することにしました。
ご縁があって、ある業者様に依頼する予定です。こちらは普段自転車などの塗装をされていて、
現状と比較するととても美しく、強い塗装になり、文字もシールではなく印刷で入れて頂くことができます。
これはコストはかかるのですがルックスもグレードアップし、時間の短縮につながります。
次に基板のPCB化です。
これについては音に影響がある部分なので悩みました。
実際にすでに使用しているユニバーサルのレイアウトと全く同じPCBを作成し、
その他の部分(パーツ、配線材等)を同じにしたものを試作してみたのですが、
音は全く違うものになってしまい、これは却下しようと最初は思いました。
ですが世の中の製品で素晴らしいと思えるものの大半がPCBであることと、
エフェクターにおいてもPCBで素晴らしい製品を出されているメーカーが身近に考えても
数多くあることを考えて、PCBの音の傾向を把握した上でちゃんと音質調整をし直せば
十二分な結果が得られると思い、これに取り組み納得の音質にまで持って行くことが出来ました。
また、PCBの利点はスピードアップできるばかりでなく、製品の個体差の幅を抑えたり、
スルーホールの場合はハンダ付け部分の空気への露出を少なくすることが出来ます。
また、将来的にもっと生産が増えたときに、実装を人に頼むようになった時でも
音質差を小さく出来るのではないかと思っています。
以上の2点を取り入れることにしました。
取り入れるといっても、現在頂いている分のご注文は以前のままの方法で製作させて頂きます。
一度に全機種というのは無理なので、一度メインの機種を除き、他の機種はラインナップから除こうと思っています。
そして新体制を適用したものを少しずつ追加していく形になると思います。
新体制ではもう一つ、販売方法に関して変えようと思います。
まず、正規モデルとして塗装もしっかりし、オプションのスイッチなどもフルで盛り込んだものをメインとします。
この正規モデルは楽器店様からのみの販売になります。
こちらはコストがアップする分、現行ラインナップよりも少し高めの価格設定になると思います。
そして別のエディションとして、無塗装で、オプションを少なくし、しかし基本的な中身は同じというものを
直販のみで販売します。こちらは現行ラインナップよりも少し廉価でご提供出来ると思います。
これにより、見た目や細かいところまでこだわりたい!というお客様は正規モデルを、
音だけ良ければ安いほうが良い!というお客様は直販エディションをお求め頂ければ、
それぞれのニーズに応えられると思いました。
以下、新体制への変更に伴い、廃止とさせて頂く機種です。
・HAKONARI
・OVALTONE CLEAN BOOST 4機種
・MOMENT
・Ovaltone Power Supply
・THE ANCHOR Ⅱ
・Lime Comp
・EZEQ
・VERMILION BOOST
※同様のコンセプトのものは、新機種として徐々に追加して参ります。
※モディファイもスケジュールが不規則なものになってしまうため一旦休止いたします。
重複してしまいますが、今現在ご注文を頂いている分に関しましては、変わらずにお届けさせて頂きます。
また新しくお届けできる情報が出来ましたら、ホームページ、SNSなどでお知らせさせて頂きますので、
引き続きよろしくお願い致します。