・搭載ギター
ESP オーダーモデル (Horizon 3シェイプでメイプルトップ/マホガニーバック、セットネック、ミディアムスケール)
・搭載ピックアップ
フロントPU:詳細不明、ヴィンテージではないが音量が大きくどこまでもクリアな音のするPAF系ピックアップ
リアPU:Bare Knuckle Pickups Holy Diver
・ご感想
「ROSSO」
特にプレーン弦での、コンプレッサーをかけたかのような粒立ちに驚きました。カッティングを多く使うギターに運用するのがベターなのでしょうか。
この粒立ちがあればどのジャンルでも素晴らしいコンプレッションの中でプレイ出来るんじゃないかと思いましたが個人的にはローの音量感に不足を覚えました。
自分の使っているギターがあまりローのドバドバ出るタイプのギターじゃないので、
案外schecterやPRSなんかに載せたら上手くローが引き締まってDjentまでやりやすかったりするんじゃないかとも思いました。
キャパシタでこんなに粒立ちが変わるものなのかと一番驚いたモデルです。
「NERO」
とにかくローの存在感が増します。3種類の中で一番情報量の多さを感じました。
100~180Hz付近が広めのQで持ち上がる感じです。相対的にミドルは落ちることになると思うのですが何故か不満は無かったです。
逆に1kHz付近の少しモワっとした(下手したら邪魔な)ミドルがすっきりして個人的には使いやすかったです。
ローに寄ってるにも関わらずプレゼンスが確保されてるのでアタック感も出せて、そういうところも好印象でした。
音圧という意味ではこれが一番だと思います。
「BIANCO」
弾いてての気持ちよさは3種類の中でコレが一番でした。トレブルがジュワっとジューシーで、上手にサチュレーションが掛かっていくような印象でした。
これもトレブル重視のサーキットでありながらローも確保されているので不利なトレードオフじゃないところがとても良いです。
サスティンが伸びるようになったような印象があります。
導電塗料によるハイ落ちに悩まされていたのですが、BIANCOを付けることによって、導電塗料で落ちた”伸びるハイ”をいくつか取り戻せたような感覚がありました。
ROSSOにNEROのような低音が加わったり、NEROにBIANKOのようなハイミッドが加わったらすごそう、とも弾いていて思いました。
・搭載した事のあるコンデンサ
CENTRALAB,
ニチコン,
Vishay(MKT 1817,1813),
WIMA(MKS2,MKP2),
Sprague(GA CERA-MITE,Orange Drop),
Arco(0.02μF/50VDC,0.02μF/600VDC[モデル名不明]),
ヒグチ電子(DU2J),
Retorovibe(0.022μF 400VDC),
東信工業
※モデル名の分からないものは社名のみ。Arcoは2種類使ったのでそれぞれの数値記載しました
・上記との比較
「ROSSO」
今まで自分が弾いた中でこれだけ粒立ちに優れたキャパシタは無く、文字通り”未体験の音”でした。上手く比較が出来ず申し訳ありません。
「もしかしたら有名な高級ヴィンテージコンデンサってこういう方向性の音なのかな」と思いました。
「NERO」
NEROを付ける前まで、低音を引き締めることで乾いた高音を出すためにWIMA MKS2(キャラが近いので東信工業でもOK)を使っていました。
NEROに換えた途端ローの情報量が一気に増えたので驚きました。
ローが増えると言ってもブワつくようなことはなく、音像の影を塗るような適度の締まりがあるローです。
尚且つ高音域に良い感じの枯れを感じるので目的にも合致しつつローが確保されて一石二鳥でした。
「BIANCO」
傾向としてはArcoの耐圧600VDCのものに近いジュワっと感だと思いました。Arcoのものは(当たり前のトレードオフですが)ローが減ってしまうところをBIANCOはしっかりローも出してくれるのでこれはすごいと感じました。Arcoも相当気に入って使っていたので、その弱点が補われて最強かと思いました。