「いま、このディストーションサウンドがペダルで得られるという心からの慶び。夢のようなドライブペダルのひとつ。」
< ~はじめに~ >
7~8年前程までは、ラック型の真空管プリアンプ(※1:CAA 3+/3+SE)や真空管アンプヘッド(※2:CAA OD-100など)で得られるディストーションサウンドに拘りを懐き、その頃はペダルで得られるディストーションサウンドに自分は興味を持てなかった、、、
そういった自分の彷彿的な経緯を完全に凌駕するペダルに巡り合ったのが、Ovaltone GD-013でした。
それがGD-013ver2.0へと進化し、今や以前の自分では考えられないほど「100%ドライブペダルに頼りきったサウンド」へと、自らのサウンドシステムとギターサウンドも変化しました。
そして、この度誕生した、さらに洗練されたスーパープレミアムなOvaltone OD-FIVE 2 eXplosionを手にし、「まさにこれ以上ない夢のようなドライブペダル」「自分が以前拘っていた真空管アンプヘッドで鳴らしていたようなサウンド!」
完璧すぎるほどのサウンドバリエーションとクオリティを得て、より充実のラインナップとして自分のシステムに加えさせて頂きました。
< ~そう、この音が欲しかった!大好きな音色!、、、それをペダルで得られたのがOD-FIVE 2 eXplosion~ >
まずはノブを全て12時方向にセッティングして、ゲインモードはHIGH、ややこしい事は考えずにこのセッティングをイニシャルセットアップと仮定して試してみました。
「音を出した瞬間に心を奪われる、そしてため息すら出てしまうあまりにも気持ちのいいサウンド、一瞬で良い音!と感じられる。」
このファーストインプレッションって物凄く大切で、概ねこの時点でOD-FIVE 2 eXplosionへの愛情が湧いてきました。
【先ずは全てにおいてベストなバランスと広いレンジで使いきれる”HIGH Gain Mode”】
このHIGH Gain Modeを基準として、ますはそのトーンとニュアンスを体感して知り尽くすのが、使い始めとしてベストだと思います。
左から、LEVEL, MID, EDGE, GAINの列びでコントロールがありますが、トーンを支える完璧かつ緻密に作り込まれたBottomレンジの上に全てが成り立っています。このコントロールの使い方で、トーンも表現力も驚くほど変化します。
その変化の中から自分の好きなポイントを探し出すのも驚くほど簡単で、悩むことなく極上なサウンドを得る事ができます。
まずは、自分の基準となるサウンドを作り上げてみましょう♫
そして特筆して付け加えたいのがSN。これだけの高いゲインと美しいサウンドを両立させながら「驚きを超えたローノイズである事」。
これら全てを統合し、使い手としてはまさに感謝とリスペクトのドライブペダルになっている事を共感して頂けると思います。
【さらに強烈なサスティンと独自のコンプレッションを生む”ULTRA Gain Mode”】
HIGH Gain Modeを準拠とした全レンジを使いきりつつ、さらにアグレッシブなリードサウンドを生み出してくれるのが”ULTRA Gain Mode”。
歪みのキメ細かさや、根底にあるサウンドキャラクターが維持されながらも、さらに押し出しの強い「まさに至高のリードサウンド」。
ULTRA Gain Modeに設定した瞬間から、そもそも猛烈なゲインステージを得ているので、自分の場合Gainノブは控えめ(10時方向くらい)で使用する事が多いです。Gainノブを上げて行くと、よりコンプレッションの強いサウンドを得られます。プレイスタイルやトーンに合うお好みのポイントを探して、「ピタっ!」と自分のフォーカスに合うサウンドが得られた時の気持ちの良さは格別かと思います♫
【全てのポジションで「使える音のみ」の”LOW Gain Mode”】
基本的なサウンドキャラクターHIGH Gain Modeのバランスを継承しつつ、そのままローゲインになったとても自然なオーバードライブサウンドを得る事ができます。アタック感とサスティン、そして粘りのバランスが絶妙な関係で保たれていて、とても気持ちのよいフィーリング♬
このLOW Gain Modeも守備範囲が広く、クリーンクランチからウォームなオーバードライブ、エッジの立ったオーバードライブ、
そしてGainを最大近くまで上げると、ロックやポップスのバッキングに適するディストーションレンジまでもをカバーしてくれます。
それぞれセッティング次第で求めるサウンドがすぐ手に取れる、、、とても使い勝手の良いチャンネルです。
【絶対的に使い分ける事で幅広いトーンレンジとOD-FIVE 2 eXplosionのポテンシャルを得る事ができる”Bright Switch”】
どのゲインモードにおいても、ブライトスイッチのOn/Offで激的にキャラクターが変化しますね。
自分の場合、FractalAudio Axe-FXIIIを使って鳴らす事が多いのですが、その場合はOD-FIVE 2 eXplosionのBrightはオフにして、アンプモデリング側でBrightをオンにしてサウンドメイクを行っております。反面、FenderDeluxeなどのクリーンアンプで鳴らす場合は、OD-FIVE 2 eXplosionのBrightをオンにして使うのを基本としております。
このブライトスイッチを使うと(OD-FIVE 2 eXplosion本体側でブライトをオンにすると)OD-FIVE 2 eXplosion固有のトーンが得られますし、本体のブライトスイッチをオフにして、後段に接続する側(アンプやアンプシミュレーター等)でブライトをオンにすれば、より幅広いサウンドの選択を得られます。僕自身は本体のブライトはオフ、後段に接続する側でブライトスイッチ帯域を含めたトーンの調整を行ってます。
逆に、ブライト機能が無いアンプ等を使用する場合は、OD-FIVE 2 eXplosion本体側のブライトスイッチがとても有効な働きをしてくれます。
【大前提となるのが、レンジが広く上質で歪みの無いクリーンなアンプやアンプモデリング】
OD-FIVE 2 eXplosionのポテンシャルを最大限に活かす為には、LevelとGainの関連性を感覚で覚えて歪みのキャラクターの変化を捉えるのがいいかと。
あと、接続するアンプやアンプモデリングのセッティングがとても重要です。
まずは基本的に抑えておくべきサウンドとして、例えるならば、、、
・レンジが広く
・上質で
・わずかにコンプレッションがあり
・レンジを狭める方向での歪みが無い
そんなクリーンなアンプやアンプモデリングがお薦めです。
このOD-FIVE 2 eXplosionを手にして以来、収録での使用は初代GD-013やGD-013 ver 2.0と並んでどんどん使用率が上がってきております。
音の立ち上がりが早く、初めは若干やんちゃでな部分も感じる歪みではありますが、使えば使うほど慣れてきて自分の中で熟成してくる、そんな魅力がたっぷりのOD-FIVE 2 eXplosionです。これからも末長く使用してまいります。
<Biography>
佐藤敦史(サトウ・アツシ)/ギタリスト、(株)コナミデジタルエンタテインメント所属、1996年より同社でゲームサウンドの制作に従事。
(それ以前は楽器メーカーでの勤務経歴もあり、デジタル機器から高級輸入ギターまで取り扱ってきた経歴を持つ)
作曲、編曲、ギターの他、レコーディングやミキシング等のエンジニアを専門に担当。現在まで制作に携わったタイトルは数知れず…
古くは「ときめきメモリアル2」、「幻想水滸伝シリーズ」、そして現代に至る「ウイニングイレブンシリーズ」、「遊戯王シリーズ」、「クイズマジックアカデミーシリーズ」の他、制作に携わってきたタイトルはすぐに思い出しきれない程の経験を持つ、ベテラン域のサウンドクリエーター/サウンドエンジニア。
最近ではガールズ向けアーケードゲーム「オトカドール」や、ゲームアプリとして世界展開されている「遊戯王デュエルリンクス」等でそのサウンドと演奏、楽曲を聴くことができる。
その他多数のゲームにおいて楽曲制作関連やギターで参加しているが、非公表のタイトルが多くを占める。
またプライベートでも、ギタリストの後藤貴徳氏や阿部学氏と共に”JAMES TYLER GUITARS SESSION BAND”を結成し、精力的に活動を行っている。
twitter : @satoatsu_guitar